各方面にご心配、ご迷惑をおかけしております。今回の入院はいわゆるソケイヘルニアとかいうやつで、立ち仕事や重い物を持つ人には罹りやすい病気なのです。ほうっておいても特に命に別状はないのでしばらくそのままにしておいたのですが、やはり腹に力が入らない、という状態は好ましくなく、思い切って手術を受けることにしたわけです。
実は以前も同じ個所を同じ病気で切っています。しかも同じ地元のT病院で・・・。復帰までのきつかった思いをまた繰り返すのかと憂鬱でしたが、手術法が変わったことで劇的に回復が早まった、という情報も決心を後押ししました。
しかし、再発ということで手間取ったのかもしれません。術後の経過があまり良くなく、退院した今も熱が引かず、復帰には今しばらく時間がかかりそうです。 もっとも、私がいなくても伊那店、辰野店、塩尻店のスタッフたちが連携を取り合ってそれぞれの店を切り盛りしてくれています。本当に心強い限りです。
それにしても前回の入院時と比べて同じ病院とは思えないほどの雰囲気の変わりよう。産婦人科が無くなって病院から赤ちゃんの泣き声が聞こえなくなっただけでもとても寂しく感じるのに、この閑散とした病棟の雰囲気、そして何より医者が少なすぎる。外来の時間になれば外から患者が殺到し、外科のT医師は一人で大勢の患者を捌いておられる。こりゃ回診に来ることもできないわけだ。
本当に公立病院の経営も
大変な時代になったものだ。施設、設備の老朽化、慢性的な医師不足、地域基幹病院同士の競合、赤字の累積・・・。
地域に住む者として地域の公立病院にはしっかりしていてほしいと思います。国は杓子定規に地方交付金を削除し、また診療報酬の引き下げも待ったなしの状態で、地方自治体は自らが抱える基幹病院を維持するために毎年一般会計から巨額の支出を余儀なくされています。
最初から何かの専門病院であればその専門外の患者は他の医院を探すでしょう。でもここは昔から「総合病院」でした。どんな病気でもここへ来れば診てもらえるという安心感がありました。ですがすべての患者のあらゆる要求(1次診療から3次診療を含む)を満たすには多額の経費がかかり続けます。
この基幹病院も今大きな過渡期にさしかかっています。国の場当たり的な政策に振り回され、いろいろなジレンマを抱えながらも、与えられた環境の中で激務に耐え、献身的に頑張っている医師、看護師の皆さんにエールを送らずにはいられません。